ゼロからつくる家系図(第9号)〜戸籍のたどりかた〜 /自分でつくる家系図
 
相続・遺言はこちら
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    ゼ ロ か ら つ く る 家 系 図  (第9号)

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 こんにちは、家系図制作舎サービスを運営している行政書士事務所
 リーガルアシスト横浜の行政書士の清水です。

 ちょっとダウンして一日遅れてしまいました。
 
目次
 1.家系図の作成 〜 たどりかた 〜
 2.ミニ知識 〜 インターネット検索 〜
 3.編集後記

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1.家系図の作成 〜 たどりかた 〜

  はじめに、このメルマガでお話する事について、
  ざっと概要を書いておきます。[第x号]というのは
  すでに話したところです。[■]は今回の話です。

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  家系情報の取得((住民票[第1号]=>)戸籍の取得)
    戸籍の取得
      戸籍/除籍/改製原戸籍[第2号]
      どこからどうやって取得するか[第3号]
      謄本/抄本[第3号]
      定額小為替[第2号]
      戸籍謄抄本等請求書(地域により名前は異なります)[第3号]
      本人確認資料[第4号]
        住民基本台帳カード[第6号]
      本人とのつながりを示す資料[第4号]
    戸籍の読み取り
      書式の種類[第2号]
      戸籍に関係した法律[第5号]
      記載原因[第6号]
      個人情報欄[第6号]
      本籍欄、戸籍筆頭者欄、前戸主欄、事項欄[第7号,第8号]
      戸籍をたどる方法[■]
      数字、変体仮名、地名[■]
  作図
    家系図専用ソフト?wordやexcel? メリット・デメリット
    wordでの作図  テンプレートの使用
    fontの設定など
  その他
    長期保存[第4号]
    プリンタ[第5号]
    紙[第7号,第8号]
    巻物・和本など
    インターネット検索[■]
    その他
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 さて、いよいよ「戸籍をたどる方法」です。

    本題に入る前に、ちょっと言葉の使い分けについて一言。
    現在生きている人がひとりでもいるのは「戸籍(狭)」、
    戸籍(狭)と除籍と改製原戸籍をまとめたものを「戸籍(広)」
    とします。

(1)戸籍をたどる方法

  戸籍(広)には、多くの他の戸籍(広)とのつながりが記載されています。

  これらのつながりを見つけて、その戸籍(広)を順次取得していくことが
  「戸籍をたどる」ことです。これを繰り返して「ありません」と言われる
  まで取得したら、戸籍で追いかけられる限界に達したことになります。

  ただ、ある戸籍(広)につながっている複数の戸籍(広)がすべて取得可能な
  わけではありません。あくまでも、配偶者、あるいは直系尊属、直系卑属
  が含まれているものだけです。

  そうでないものを請求すると、怪しいやつと見られてもしようがないです。
  嘘をいって取得したら、本当に罰金ものです。

  
  戸籍(広)のつながりは、大きく分けると、戸籍(狭)ができたり、除籍に
  なるという、戸籍(広)自体の消長に関するもの、戸籍は変わらないけれど
  人が入ったり、出たりすることに伴うものに分かれます。

  ですから、通常は最低限で1個「戸籍(狭)ができる」時のつながりが
  あります。

    「通常」でないケースとして、最近1件事件がありました。例の
    京都の裁判所書記官の事件でつくられた「馬場」という架空の人物の
    戸籍は、おそらく他の「戸籍(広)」とのつながりがひとつもない
    でしょう。記憶喪失を理由にして「就籍」という方法で戸籍を新規
    につくったからです。
  
  なお、以下の戸籍事項や身分事項は現在の戸籍(狭)では、別々の欄に
  書かれていますが、古い書式では分離されていなかったり、戸主の欄の
  一部に「戸主と為リタル原因及ビ理由」の欄があったりするので、実際の
  戸籍(広)を読むときは柔軟に対応してください。

  ・戸籍自体の消長にかかわるもの

  (例1)家督相続
    「Y年M月D日家督相続」(戸主の事項欄)
       あるいは
    「前戸主K死亡ニ因リY年M月D日家督相続」
                  (戸主と為リタル原因及ビ理由の欄)
    家督相続をすると、戸籍のキーである戸主がかわるので、古い戸籍は
    除籍になります。したがって、上記の記載がある場合は、同じ本籍地
    で前戸主が戸主である除籍が存在することになります。
     古いものでは「家督相続」でなく単に「相続」になっているものも
    あります。

  (例2)婚姻、分籍
    「Y年M月D日編成」(戸主の事項欄、戸籍事項欄)
    「Y年M月D日AとX届出BC戸籍から入籍」(身分事項欄)
       Xは婚姻か分籍、Bは本籍地、Cは戸籍筆頭者
    旧法では戸主の許可を得て婚姻や分家ができましたが、現在の法律
    では特に戸籍筆頭者の許可なく籍を分けることができます。戸籍事項
    だけでは、前の戸籍がどこになるのか不明です。
     婚姻や分籍した人の身分事項を見るとわかります。この場合は、
    本籍地がBで戸籍筆頭者がCの戸籍(広)があることになります。

  (例3)分家
    「AAA戸主B弟分家届出Y年M月D日受付」
    この戸籍(広)の前は、同本籍地で戸主がBの戸籍(広)となります。

  (例4)転籍
    「平成20年12月1日東京都港区高輪5番地から転籍届出」
    と記載されているならば、同じ戸籍筆頭者か戸主で上記の地番を
    本籍とする除籍があるという事です。転籍の場合は、古い戸籍は
    除籍簿に異動されますので、狭い意味での戸籍ではありません。
     「同一管轄地域内での転籍」があった場合には、本籍地欄の
    中で消し線での書き換えがされ、戸籍(広)が作り直されるという
    事はありません。

  (例5)改製(平6年法改正)
    「戸籍改製
    【改製日】 平成20年5月5日
    【改製事由】平成6年法務省令第51号附則第2条第1項による改製」
    と記載されているならば、現在の戸籍(狭)と同じ戸籍筆頭者と本籍地
    の改製原戸籍があることになります。

  (例6)改製(昭和23年法改正)
    「昭和32年法務省令第27号により昭和33年4月4日改製につき
     昭和37年5月5日本戸籍編成」
    この場合は、現在の戸籍(狭)が改製でできたことを示してるので、
    同じ戸籍筆頭者と本籍地の改製原戸籍があることになります。
    同じ本籍地といっても、同じ管轄地域内で転籍をしている場合は、
    その転籍前の本籍地です。
		
  (例7)改製(昭和23年法改正)と転籍
    「昭和32年法務省令第27号により昭和37年5月5日本戸籍改製」
    「Bから転籍Y届出昭和38年6月6日」
    となっている場合。(例6)と似ていますが、「編成」でなく「改製」
    なので、昭和37年5月5日には「改製」されたが「改製原戸籍」は
    できていません。この戸籍(広)の前の戸籍(広)は、本籍地Bにある
    同戸籍筆頭者の戸籍(広)です。
     では、昭和37年5月5日の「改製」とは何かですが、たとえば
    前の戸籍(広)が昭和23年式になってはいるが、戸籍筆頭者とその
    母親や兄弟が同じ戸籍(広)にいたというような場合に、母親や兄弟を
    独立させて新戸籍(広)を編成することにより、現在の法律に適合した
    戸籍(広)に変えたような場合です。
     なぜ、前の戸籍(広)が昭和23年式だったのでしょう?それは、
    たとえば昭和23年以後に転籍が行われて古い構成員のままで、
    昭和23年式書式に書き換えられたからです。

  (例8)改製(昭和23年法改正)
    (例7)で説明した母親と兄弟の戸籍(広)には以下のように記載
    されます。
    「昭和32年法務省令第27号により改製昭和37年5月5日
    同所同番地ZZZ戸籍から本戸籍編成」

  ・戸籍は変わらないけれど人の出入りがあるもの

  (例9)婚姻
    「Y年M月D日BC長女入籍ス」(家族の事項欄)
    「B戸主C長女Y年M月D日Eと婚姻届出同月F日入籍」(家族の事項欄)
    「Y年M月D日Eと婚姻届出BC戸籍から入籍」(家族の事項欄)
       Bは本籍地、Cは戸籍筆頭者か戸主

  (例10)養子縁組
    「Y年M月D日BC弟養子縁組届出同日受付入籍」(家族の事項欄)
    「Y年M月D日X同人妻Zの養子となる縁組届出BC戸籍から入籍」(家族の事項欄)
       Xは夫、Zは妻、Bは本籍地、Cは戸籍筆頭者か戸主

(2)もれなく戸籍をとったか確認する方法

  戸籍(広)と戸籍(広)がつながりを持つ場合、必ず双方の戸籍(広)が相手の
  戸籍(広)を指し示すように記載されます。

  ですから戸籍をとったら、それらがお互いに相手を持っているかをチェック
  しましょう。

  持っていない場合に、それが戸籍を取得する制限にかかる場合とか、
  保存期限を越えているとか、災害で消失したかなどで、取れない理由が
  明確になっていれば問題ありません。

  そうでないのに対になっていなかったら、取りおとしていると思われます
  ので取得しましょう。

(3)数字、変体仮名、地名

  戸籍を取得したはいいけれど、なんて書いてあるか読めないということが
  古い戸籍ではよくおきるでしょう。

  ・数字:
    昭和23年の戸籍法施行規則第1条では、
    「年月日を記載するには、壱弐参拾の文字を用いなかれければ
    ならない。」と定められています。平成6年以後のコンピュータ化
    された戸籍事項証明書は横書きなのでアラビア数字になっています。
    より古い戸籍も基本は上記のとおりですが、一部違う文字も使われて
    います。
     弐が貮、拾が十、弐拾が廿、参拾が丗になっていることがあります。
    まず年月日が書かれている場所を探してしまうと、理解しやすいで
    しょう。
     年月日自体も月の数字が2文字で書いてあれば、どんなに読めない
    文字でも最初の文字は拾しかありえないなどの推定ができます。
     なお、番地は壱弐参拾を使えとは定められてないのですが、使われ
    ているものもあります。
  
  ・変体仮名:
    昔は女性の名前はカナ2文字となっていることが多いのですが、
   なかに漢字のような文字が出てきたら、それは漢字ではなく変体仮名の
   可能性があります。変体仮名とは、音のあてはまる漢字をくずしたもの
   です。これを読むには、本の紹介に書いた「現代書道三体字典」あたり
   が手頃な参考書になるでしょう。

   本の紹介  http://legal-assist-yokohama.com/kakeizu/tsukuru_hon.php

  ・地名:
    ちょっと前にも「平成の大合併」といわれる市町村の合併が行われ
    ましたし、それ以前にもしばしば合併が行われています。また、明治
    の頃となると、さらに現在の地名とは異なるものとなっています。
    読むのが難しかったり、読めても現在のどこの役所に依頼したら良い
    のかわからなかったりします。
     一部の文字が読めたら、ある程度あてずっぽうで他の文字も含めて
    インターネットで検索すると出てきたりします。
     また、違う方法として、地名に関する辞典にあたるという方法も
    あります。
     どうしようもない時は、戸籍をとった役所で聞くという方法も
    ありますね。そういう時は窓口が空いていそうな時にいくように
    しましょう。

  次回より、いよいよ調べた情報をもとに家系図をつくる説明に入ります。

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2.ミニ知識 〜 インターネット検索 〜

  今や、なんでもまず検索はインターネットという時代になりました。

  だいぶ知っている人も多くはなっているとは思いますが、知らない人も
  まだまだいるだろうというちょっと便利な検索方法を紹介しておきます。
  google、yahoo共通の使い方です。


 ・除外方法

  たとえば「家系図」と入れて検索すると、当方も含めて行政書士の
  サイトがいっぱいでてきます。

  こういう時「家系図 -行政書士」と半角のマイナスを行政書士の前に
  つけて検索すると、だいぶ違った検索結果になります。

  徳川とはサザエさんの家系図も関係ないよと思ったら、
  「家系図 -行政書士 -徳川 -サザエ」とすればOKです。

  余談
  「家系図 横浜」とやると、yahooだと良いのですが、googleだとNG.
  「家系図 横浜 -ラーメン」としないといけません。
  検索に強いgoogleですが、こんな弱点がありました。


 ・入力した文字列そのままの検索

  ただ、「リーガルアシスト横浜」といれて検索すると、適当に文字列が
  分解されて、「リーガル アシスト 横浜」と入力したのと同じ検索
  がされます。googleだと11万件もリストされますが、うちはそんなに
  ページは持ってません。
  
  こういう時は、半角の二重引用符で囲むと、文字列分解されずに検索
  されます。「"リーガルアシスト横浜"」


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3.編集後記

  ここ3日ほど、体調を崩してしまいました。

  木曜日、目が覚めたら、なんだか身体が熱い。こりゃ遂にインフルエンザ
  にやられたかと思ったのですが、みてみると電気敷き毛布の目盛りが
  いつもと違う。いつもは寝る前に上げておいて、寝る際には最低のところ
  に変えるのですが、これを忘れてしまったらしいのです。
  結局、インフルエンザではないものの、すっかり体調を崩してしまい
  ました。
  
  テレビみよると、最近は湯たんぽを使う人が多いけれど、低温やけどに
  なる人も多いそうです。
  
  寒い中、ヘマをしないように注意しましょう。


  せっかく読んでいただいているので、わからない所や、知りたいことが
  あったら、質問してくださいね。
  magazine@legal-assit-yokohama.com や
   http://legal-assist-yokohama.com/kakeizu/QAform.phpから
  質問をお送りください。

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