ゼロからつくる家系図(第25号)〜難読文字の解読〜 /自分でつくる家系図
 
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    ゼ ロ か ら つ く る 家 系 図  (第25号)

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 こんにちは、行政書士事務所 リーガルアシスト横浜の清水です。


目次
 1.難読文字の解読
 2.編集後記

  はじめに、このメルマガでお話する事について、
  ざっと概要を書いておきます。[第x号]というのは
  すでに話したところです。[■]は今回の話です。

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  家系情報の取得((住民票[第1号]=>)戸籍の取得)
    戸籍の取得
      戸籍/除籍/改製原戸籍[第2号]
      どこからどうやって取得するか[第3号]
      謄本/抄本[第3号]
      定額小為替[第2号]
      戸籍謄抄本等請求書(地域により名前は異なります)[第3号]
      本人確認資料[第4号]
        住民基本台帳カード[第6号]
      本人とのつながりを示す資料[第4号]
    戸籍の読み取り
      書式の種類[第2号]
      戸籍に関係した法律[第5号]
      記載原因[第6号]
      個人情報欄[第6号]
      本籍欄、戸籍筆頭者欄、前戸主欄、事項欄[第7号,第8号]
      戸籍をたどりかた[第9号]
      数字、変体仮名、地名[第9号]
  作図
    家系図のスタイル[第10号]
    ソフトウェア選定のポイント[第11号]
    家系図用パソコンソフト[第12号]
    家系図用ネットサービス[第13号]
    officeと他の汎用ソフト[第14号]
    officeでの作図[第15-18号]
    フォントについて[第20号]
    記載人数が多いときの対応[第22号]
  その他
    長期保存[第4号]
    プリンタ[第5号]
    紙[第7号,第8号]
    巻物・和本など[第10号]
    インターネット検索[第9号,第10号]
    図書館の利用[第11号]
    個人別電話帳[第12号]
    地名事典[第13号]、地名のサイト[第18号]
    PDFツール[第16-17号]
    近隣諸国の戸籍・家族制度[第21号]
    人類の旅[第23号]

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1.難読文字の解読

  やはり昔の手書きの達筆な文字の解読は大変ですね。
  
  戸籍のたどり方
    http://legal-assist-yokohama.com/kakeizu/tsukuru_tadorikata.php
	  の中で「3.数字、変体仮名、地名」として少し書きました。

	解読の考え方としては、
	 ・他の戸籍もチェックしよう
	 ・年月日をさがそう
	 ・読もうとするな、推測しよう
	という3点でかなり解決できるはずです。


	「他の戸籍もチェックしよう」

		戸籍の記載事項、たとえば氏名や出生年月日など、多くの場合
		複数の戸籍に同じことが記載されています。
		
		したがって、ある戸籍で読めない場合は、他の戸籍を見てみる
		あるいは未入手であれば他の戸籍を取得して確認するというのが
		有効な手段です。
		
		すべてが超達筆な文字ばかりという事は少ないでしょう。

		
	「年月日をさがそう」
	
		事項欄には多くの情報が記載されていますが、かならず入っている
		のが年月日です。まず、これを探し出しましょう。
		
		この部分が年月日と判ればしめたもの。
		
		次は、年号、年、月、日に分けるのはそう難しくないはずです。年号
		については、親や兄弟との関係で年代が絞られてきますので、あとは
		年号対応表からその年代をさがせば判るでしょう。
		
		年号対応表
			http://legal-assist-yokohama.com/kakeizu/tsukuru_nengou.pdf
		
		年は漢字では1−3桁
			3桁の場合は、真ん中の文字は読む必要なしで「拾」
			
		月は漢字では1−2桁

		日は漢字では1−3桁
			3桁の場合は、真ん中の文字は読む必要なしで「拾」

		使われる文字は、
			壱、弐、参、四、五、六、七、八、九、拾
			が基本で、
			一、二、三、壹、貳、參、元、廿(20)、丗(30)、卅(30)
			が入っているかもしれません。


	「読もうとするな、推測しよう」

		達筆な文字は、その文字に正面から向き合えば必ず読めてくると
		いうものでもありません。中には気合だ!って人もいるかもしれない
		ですが、普通そうはいかないでしょう。
		
		関連する他の情報と合わせて推測しましょう。その一例が、親や兄弟
		から年号を推測する方法です。
		
		他に戸籍固有のキーワードがあります。
			受附、送付、届出、家督相続、分家、絶家、廃家、入籍、
			婚姻、養子、縁組、離縁、入籍、
			長男、次男などの続柄
		
		こうやって解読していって最後に残るのが、名前と地名です。

		地名については、おおよその場所が判れば、その場所にあった
		旧地名を地名辞典などから探してくると判るかもしれません。

		地名情報
			http://legal-assist-yokohama.com/kakeizu/tsukuru_chimei.php

		名前のうち、姓については人名辞典をみると判る可能性があります。
		昔の女性は仮名2文字が多かったのですが、表記方法として変体仮名を
		使っている場合はあります。
		
		変体仮名(つくりかけ)
			http://legal-assist-yokohama.com/vf.php?f=k_hentaikana.pdf
		
			肝心の変体仮名自体は入ってませんが、崩す前の元の漢字は入れて
			あります。




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2.編集後記

	この前、新聞に人間は同時に7個(±2個)までしか認識できない。
	だから 虹 が7色だったりするという記事が出ていました。
	
	偶然でしょうが、同じ日、NHKアーカイブスで「アイとアユム」という
	数字の序列を理解するチンパンジーの親子のドキュメンタリーが放送され
	ました。
	
	走力であれば、人間がチータをはじめとする多くの動物に敵わないのは
	誰でも当たり前と思っているでしょう。体力的な面では、特に動物に
	負けても驚かないですね。
	
	しかし、このドキュメンタリーでは知力の面でも、限定された範囲では
	人間以上だというのが驚きでした。
	
	どんな方法で、数字の序列の理解をテストするかという次のようでした。
	
		・テレビ画面のランダムな位置に1から9までの数字を表示する。
		
		・チンパンジーは一番小さい数字を、タッチパネルになっている
		 画面の上で触る。
		
		・最初の数字が触れられると、のこりの数字は単なる■にかわる。
		
		・この■を数字の序列にしたがって最後まで正しく触れると褒美が
		 もらえる。
	
	おかあさんのアイは6までが限界のようですが、息子のアユムは9まで
	正解します。
	
	しかも、そのスピードの速いこと!並の人間では、全く敵いません。
	見た瞬間に一番小さい数字に触って、パッパッと残りも触ります。
	速読でもやってる人なら対抗できるかもという感じでした。
	


  せっかく読んでいただいているので、わからない所や、知りたいことが
  あったら、質問してくださいね。
  magazine@legal-assit-yokohama.com や
   http://legal-assist-yokohama.com/kakeizu/QAform.phpから
  質問をお送りください。


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