ゼロからつくる家系図(2)〜戸籍の種類〜 /自分でつくる家系図
 
相続・遺言はこちら
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    ゼ ロ か ら つ く る 家 系 図  (第2号)

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 こんにちは、家系図制作舎の清水です。

	「七瀬ふたたび」は今日が最終回でした。
	
	昔、筒井康隆の本はかなり読んだのだけど、もっぱらスラップスティック
	系で、「七瀬ふたたび」は読んでませんでした。悲劇的な終わりの中に
	少し希望を残す終わり方でした。テロや民族紛争の世界に向けた
	メッセージと言えそうな言葉が流れました。
	
	蓮佛美沙子って、初めて知ったのですがあの寂しそうな感じが気に入りま
	した。で、今、wikipediaをみたのだけど17歳とは意外、大人っぽい
	ですね。それにしても、蓮と佛では仏教そのものですね。
	ブログをみたら年齢相応に見えました。

目次
 1.家系図の作成 〜 戸籍の種類 〜
 2.ミニ知識 〜 定額小為替 〜
 3.編集後記


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1.家系図の作成 〜 戸籍の種類 〜

 前号で「昔は子供のうちに亡くなる率がとても高かった」ということを
書きましたが、ちょうど読んだメルマガ(JMM)に関連した数字が出ていま
した。
 「新生児の死亡率は、あるデータによると、1975年には1000人あたり
16.0であったものが、2005年には3.3まで減少しています。ちなみ
に05年のアメリカは、7.0であり、イギリス、ドイツがそれぞれ8.5、
5.9、となっています。」とありました。この30年で1/5に減り、
世界でもの最低レベルの死亡率のようです。すばらしいことです。
	
			JMMとは村上龍が編集しているメルマガで
			http://ryumurakami.jmm.co.jp/ に案内、バックナンバーが
			あります。この引用部分はバックナンバーに入ってませんでした。




 家系図の作成に戻りましょう。
 
 家系図の作成に必要な情報は、戸籍に記載されているつながりを追っていく
事で得られる訳です。そこで、今回は戸籍の種類について学習しておきま
しょう。



(1)内容および書式による分類

 戸籍の戸とは、家族集団を意味していて、その単位で国民を登録する仕組みの
こと。日本にいると普段接することがなくても当たり前のものと思っているで
しょうが、国によって随分と仕組みが異なっています。たとえばアメリカ合衆国
では国民に割り当てられている番号として社会保障番号があるが、戸籍に相当
する仕組みはありません。
 
・明治5年式戸籍:日本の戸籍は明治4年に制定されました。実際に運用されだ
したのは5年なので明治5年式戸籍、またの名をその年の干支にちなんで壬申
戸籍(じんしんこせき)と呼ばれます。この時代の本籍は住所地なので、現在
の住民票の機能も持っていました。身分の情報などを記載しているため現在は
公開されていません。

・明治19年式戸籍:明治19年に法改正され住所が「屋敷番」から「地番」
に変わりました。また除籍制度が設けられました。これを明治19年式戸籍
といいます。

サンプル:
http://legal-assist-yokohama.com/yougoshu.php?f=koseki_m19

・明治31年式戸籍:明治31年に法改正され基本単位が「戸」から「家」に
変わりました。これを明治31年式戸籍といいます。

サンプル:
http://legal-assist-yokohama.com/yougoshu.php?f=koseki_m31

・大正4年式戸籍:大正3年に法改正されました。これを大正4年式戸籍と
いいます。

サンプル:
http://legal-assist-yokohama.com/yougoshu.php?f=koseki_t4

・昭和23年式戸籍:戦後昭和22年に法改正されました。登録の単位が
「家」から「夫婦」に変わり、戸籍の識別に使われていた従来の戸主が廃止
され、戸籍筆頭者に変わりました。これを昭和23年式戸籍 といいます。
この変更は大きく、従来は数世代がひとつの戸籍に入っていたのが、基本的に
2世代となりました。戦後の混乱のため、実際に改製されたのは、だいぶ後に
なり、場所により異なります。これが現行の戸籍となります。ただし、記録
される内容は同等ですが、戸籍の電子化管理が進んでいます。 

サンプル:
http://legal-assist-yokohama.com/yougoshu.php?f=koseki_s23

 今後、戸籍を取得していくと、うまく遡れれば明治19年式まで到達する
可能性があります。可能性といったのは、戦争や火災などの事故により、
本来は保存されていて良いものが、保存されていない場合があるからです。



(2)現行戸籍/除籍/改製原戸籍

 現行戸籍とは、その名のとおりで自分が現在属している戸籍。書式でいえば
すべて昭和23年式のものになります。

除籍:
・戸籍に人が登録されるのは、出生した時、婚姻による場合、養子縁組による
場合などがありますが、逆に戸籍から抜ける場合を除籍といいます。死亡、
離婚、養子縁組の解消、婚姻で戸籍を独立させた場合などがあります。
・個人個人の除籍により生存している人がいなくなった戸籍は除籍簿に入り、
80年の保存期間を経て廃棄されます。この除籍簿に入った戸籍そのものも、
除籍といいます。戸籍の本籍欄の右に「除籍」という印が押されます。保存
期間を超えたら、ただちに廃棄されるわけではなく、役所によっては長く保管
されることもあります。

改製原戸籍:
戸籍法の改正が行われた時に、すでに作成されていた戸籍を新しい書式に移し
変えます。この時の改正された後の戸籍に対して、旧法に基づく改正前の戸籍
を改製原戸籍といいます。 戸籍の本籍欄のあたりに「改製原戸籍」という印が
押されます。



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2.ミニ知識 〜 定額小為替 〜


 住民票を郵送請求した人はもう使ったのではないでしょうか。

 送金の手段はいろいろあるけれど、その中で小額を送るのに便利なもの、
でした。額面は50円、100円、200円、300円、400円、500円、1000円の7種類。

 「です」でなく「でした」なんです。以前、ゆうちょ銀行の前、郵便局の
頃は、1枚作成する手数料が10円とかで、今よりずっと安かったのです。
今は50円の小為替を作るのにも100円も手数料がかかってしまいます。
まあ、人手を使う手段なので以前の手数料がある意味では不当に安かったとも
言えそうです。

 定額小為替に対して、普通為替というのがあります。こちらは、指定金額で
1枚の為替を作ることになり、3万円未満は420円、3万円以上は630円の手数料
になります。

 戸籍が450円/通、除籍・改製原戸籍が750円/通なので、それぞれの
金額分の小為替を発行してもらうと、650円、1050円になります。

 何か、こういう小額を送金する簡単で手数料の少ない良い手段ができない
かなあと思ってしまいます。



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3.編集後記
 
 戸籍の書式は自分の先祖を調べたさいに入手した戸籍をスキャナーで

取り込んだものから作ったのですが、少し手間がかかってしまいました。

この戸籍の書式や、用語の説明は、「用語集」としてWEBサイト上に

おいてます。

 用語集  http://legal-assist-yokohama.com/kakeizu/yougoshu.php
 
家系図のみでなく、相続・遺言関係の言葉も徐々に追加してますので、

ご利用ください。


 わからない点は、magazine@legal-assit-yokohama.com や
 http://legal-assist-yokohama.com/kakeizu/QAform.phpから
 質問をお送りください。


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